塾選びのポイント


学習塾の種類

 

<進学塾>

進学塾とは、御三家などと呼ばれる超難関中学をはじめとした私立中学へ入学させることを目的とした塾です。私立中学の受験問題は公立の小学校の授業だけを受けていても合格は困難です。進学塾は私立中学への入学を目標にしているため、中学受験に対応した授業を行います。そのため小学校での学習の進み方とは関係なく、塾独自の教材等を使用した授業が行われます。中学受験を目標にする場合にはいちばん一般的な塾のタイプだとも言えます。

 

<補習塾>

補習塾とは文字通り学校での学習の補助をする塾です。小学校での勉強の進み方にあわせた授業が行われ、子供達が学校で学んだことをより確実に理解する手助けをします。

 

<個別指導塾>

大人数での授業ではなく、1名から3、4名程度の子供に対して一人の先生が指導してくれる塾です。子供達がわからない部分を直接指導してくれるところが多く、補習塾によくみられる指導方法でしたが最近では進学塾でも個別指導のスタイルをとる塾もあります。

厳しい進学塾の雰囲気になじまない子供にも対応してくれますし、進学塾についていけない子供達が進学塾の補習といった形で通うケースもあります。

 

★学習塾を選ぶ

学習塾を選ぶ際に、塾による有名中学への合格実績は気になるところです。ですが学習塾によって発表された合格実績の数字だけで、塾の真の実力を測るのは難しいです。塾選びの要素は色々あります。インターネット、受験関連の書籍、口コミ等各方面から情報を収集し、自分なりの判断基準を作り上げましょう。

ひとつ気をつけておかなければならないのは、塾に入れたからといって全てが上手くいくわけではないということ。どちらかというと塾も中学受験のために使うツールと考えることも大切です。塾任せではなく、親がしっかりと子供をサポートし、子供の学力の伸びや、塾や教師との相性等をケアすることは非常に重要なことです。

 

★大手の学習塾

首都圏では中学受験に対応する学習塾も色々とあります。

生徒数が多い大手の塾だと日能研、四谷大塚、栄光ゼミナール、SAPIX、早稲田アカデミーなどあげられるでしょうか。それぞれの塾に特徴があるので、一度じっくりとHPを見たり、実際に授業の様子を体験してみるといいでしょう。

 

★学習塾にかかる費用について

学習塾の授業料はその塾の学習スタイルによって変わってきますので一概に比較はできません。またホームページ上には授業料を掲載していない学習塾が多く直接問い合わせすることになります。

大手の学習塾の場合、入塾のためのテストがある場合もあり、そのテストの受験に3千円程の費用がかかる場合もあります。また冬季講習や、夏季講習、合宿など通常の授業とは別な費用も発生します。首都圏の場合、おおまかな目安として4年生で年間60万円、5年生で80万円、6年生で100万円くらいは考えておいた方が良いでしょう。

個別指導の塾の場合は大人数で教わる塾に比べるとより高額な費用が必要となります。子供の状況を良く考えてどのタイプの塾に行かせるかは良く検討しましょう。

いずれにせよ学習塾にかかる費用はけして安いものではありません。ただ、高いお金を払っているからといって学習塾がすべてをケアしてくれるわけでもありません。中学受験をする受験生の親として子供に何が必要かを主体的に考え、より効果的に学習塾を利用することが費用対効果を上げるコツです。

 

出典: 中学受験の基礎手引き

 

 


■子どもが自ら伸びる環境として塾を選ぶ

 

小川大介先生

 こうしてみると、ひとくくりに大手塾といっても、カラーが全く違うことが分かります。今回は、お二人にやや辛口のコメントを頂きましたが、塾選びの参考にしてみてください。

 

 では、そもそも塾は何を基準に選べばよいのでしょうか? 

「うちは御三家狙いだからSAPIX」という選択は間違いとは言いません。でも、SAPIXに通えば全員が御三家に行けるというわけでも、もちろんありません。

 

 小川先生は言います。「多くの親御さんは、大手塾に通わせていれば、わが子の成績が上がると思い込んでいます。けれども、塾は勉強のノウハウを教えるところであって、子どもの能力を伸ばすのは塾の役割ではありません。子どもが自ら伸びる環境として塾を選ぶべきなのです。そのためには、子どもがどんな性格であるかをしっかり見極める必要があります」

 

 そして小川先生は続けます。

 

 「時として親というのは、わが子の長所をしっかりと把握できていない場合が少なくありません。例えば、学習の理解に時間がかかる子は、スピーディーに問題を解くことは苦手ですが、じっくりコツコツ取り組むことができるという粘り強さがあります。逆に理解が速い子は、スピード能力や複数のことに目が向けられる器用さはありますが、ムラもあり、ミスも多いものです。また、一般的に中学受験は早熟な子に向いていると言われますが、マイペースな子が必ずしも受験に向かないというわけでもありません。お子さんが中学受験に向くか向かないかを判断する前に、子どもの性格を長所・短所の両面から客観的に見て、お子さんが『ここなら頑張れそう』と気持ちが乗ってくる塾を選ぶことが大切なのです」

 

 「考えてもみてください。例えば、あなたが靴を買うとき、家のクローゼットにどんな服があるかを思い返して、それに合ったものを買いませんか? その日の夕飯の献立を考えるときも、まずは冷蔵庫の中身を見てから買い物へ行くはずです。それなのに、こと塾選びに関しては、わが子の性格を見ずに、ブランド名だけで塾を選ぶ親御さんが多い。だから、お子さんの性格と塾の方針にミスマッチが生じ、失敗してしまうケースが出てくるのです」

 

 「塾選びを成功させる最大のポイントは、わが子の特性をできるだけ正確に把握することです。学習面で言えば、計算力、暗記力、集中力の持続、性格面で言えば、気が強いか否かといった点で、どんな塾と相性がいいかがおおまかに分かれてきます。例えば、SAPIXや日能研のように、テストの成績で生徒を競わせて鍛えようとする塾では、勝ち気で、自尊心の強いタイプが向いているでしょう。逆に慎重な子、真面目で言われたことをコツコツこなせる子は、四谷大塚や早稲田アカデミーに向いていると言えます

 

 小川先生はこうも言います。

 

 「見極めるのは性格だけではありません。中学受験は長期戦です。わが子が勉強に向き合える体力・気力がどれくらいあるかも親はよく観察し、欲目無しにわが子に合った塾を選びましょう」

 

■共働きのわが家にとって、心強いパートナーとなる塾はどこ?

 

 塾と子どものマッチングはとても大切なことです。けれども、「中学受験は親の受験」と言うように、親のサポート無しではうまくはいきません。共働きファミリーにとって、一番の悩みは、子どもと過ごす時間に制限があることだと思います。

 

 「けれども、それも塾の選び方次第です」と、小川先生は言います。

 

 「塾を選ぶときは、子どもの性格を考慮することに加え、自分の家が求めている役割を果たしてくれるのはどこの塾かという視点で選ぶことも重要です。例えば子どもと一緒に過ごす時間が少ないという家庭は、宿題チェックは親がやるのか、塾がやるのかで、親の負担は変わってきます。そういう場合は、宿題が比較的少ない塾を選ぶといいでしょう。宿題のチェック程度ならできるけれど、勉強を教える時間までは無いという家庭は、勉強のやり方をしっかり教えてくれる塾を選ぶようにしましょう。親ができないことをプロに頼むという考え方で、賢く塾を活用するのです。誰が何をするかという役割を明確にし、親と塾で子どもをサポートする。それが、中学受験の理想の形なのです

 

出典: 日経DUAL

 

 


■同じ塾でも教室によって当たり外れがある

 

 こうして、子どもの性格・体力・学習進度、親ができること・できないことなどを考えてみると、おのずとわが家に合った塾が見えてきます。でも、時に「同じ塾でも教室によって当たり外れがある」と小川先生。

 

 それを防ぐ方法として、3つのアドバイスをしてくれました。

 

(1) その教室に通っている生徒の様子を観察する

(2) 入塾前の学習相談で講師や職員の資質を見極める

(3) 教室単体での合格実績を確認する

 

 では、それぞれに説明していきます。

 

(1) その教室に通っている生徒の様子を観察する

 教室の雰囲気や指導のきめ細かさなどは、通学する子ども達の様子に表れるものです。塾に入っていくとき、または塾が終わって出てくる子ども達の様子や会話に注意を払えば、わが子がその中でやっていけそうかをどうかおおよそつかめるでしょう。

 

(2) 入塾前の学習相談で講師や職員の資質を見極める

 わが子の受験勉強において、家庭ではどんな学習サービスを受けたいのか、まずは夫婦で話し合ってみましょう。勉強の仕方から教えてほしい、宿題管理をしてほしい、家庭学習のアドバイスをしてほしい、授業が子どもの好奇心・向上心を刺激するものであればよいなど、自分達が塾に何を求めているのかをできるだけ具体的に挙げてみます。

 

 そのうえで、塾の先生に、入塾するかどうかを決めるための学習相談をしてみてください。学習相談では、あなたの家庭が求めていることについて、塾側に準備があるかどうか一つひとつ確認してみましょう。回答が一般論であったり、「私達に任せてください」など中身がはっきりしないものであったりすれば、「実際にはどういう形で進められるのですか?」「この課題は親が家で解かせるのですか? 本人が自力でできるように先生が指導してくれるのですか?」など、誰が何をするかをしっかり確認しておきましょう。すると、おのずと塾の姿勢と指導力が見えてきます。

 

(3) 教室単体での合格実績を確認する

 毎年、大手塾の広告チラシやエントランスの壁に貼られたポスターには、その年の輝かしい合格実績が載り、あたかもその塾に入れば、合格できるという錯覚に陥りそうになります。しかし、こうした合格実績は、成績上位の子が複数合格していたり、別の教室の実績も含まれていたり、はたまた他塾に通う生徒が模試や特別講座を受けただけでカウントされていたりしていて、正直あまり参考にはなりません。

 

 ですから、その教室の正確な実績を知りたい場合は、その校舎にはおよそ何人の生徒が通っていて、合格実績はどうなのかを確認します。特に意中の学校の合格者がいる場合、その合格者はその教室の中で、上位何番目に入っていたかを聞いてみるといいでしょう。

 

出典: 日経DUAL

 

 


タイプ別進学教室の選び方

中学入試が終わったこの時期は、来年度入試のスタート時期でもある。塾にとっては保護者の関心が高まっている今が、 生徒を獲得する最大のチャンスなのだ。そこで無料テストや説明会を通じて自塾の実績をアピールし 新入会員を増やそうとやっきになっている。

 

一方これは、選ぶ側としても塾をよく知る良い機会と言える。各種資料を入手して比較しやすいからだ。

 

そこで、これから塾選びにとりかかる新3年、4年生中心に塾の選び方を一緒に考えてみよう。 あるいは通っている塾がどうも合っていないのではと心配な向きにも参考にしてもらえるだろう。

 

 

塾の種類と特徴

 

◆大手進学塾

日能研、SAPIX、四谷大塚、早稲田ゼミナールなど各地に教室をいくつも設置して模試も1,000人以上の規模で 実施できる進学教室。多数の会員データの蓄積があり圧倒的な情報量を基にした進路指導をする力がある。 

「××中学合格者○○名」という華やかな実績は、上位クラスの 生徒が重複合格することで、見かけ上高くなるので注意が必要だ。

 

最近では日能研のように児童心理学などを研修で学んだ講師を配置するなど、きめ細かい配慮をするようになって きてはいるが、カッチリ決められたカリキュラムのボリュームに消化不良を起こす生徒も少なくない。 基本的に4教科(または2教科)全てを学習する。ターミナル駅近くに教室を構えることが多く、通塾に時間がかかる。

中小進学塾

教室を1,2箇所程度持ち、多くは地域に根ざしている塾。大手の準拠塾として月例テストだけでなく、 教材とカリキュラムも組み入れられている塾は除外しておく。

 

独自教材を用いているかどうかがポイントである。講師が生徒全員の顔を知っているようなアットホームな雰囲気がある。 子どもの個性を活かした指導や志望校の提案もしてくれる。そうでなければ大手に生徒をさらわれて成り立たなくなる。 しかし中にはいい加減な指導をする塾も存在する。

 

個人塾

教師1人か2人でやっていて生徒数も多くなく、主に近所の小中学生を集めて教えている。全員が中学受験を目指している わけではない。

 

教師と生徒の相性が良ければ指導の効果は高い。家庭教師よりも経験が豊富な先生が多い。ただ大手に比べ情報力に 差があるので、その部分を補う努力をしている塾ならばいいのだが。算数のみ指導というような特定教科に絞った指導をする塾もある。

 

個別指導塾

最近伸びてきている新しいタイプの塾。個人指導が中心だが、教師は複数の生徒を見るため家庭教師よりは経験を積んでいると期待できる。 苦手な教科のみを見てもらうことが可能。ただ実績の判断が難しい。中には形だけ整えて、学生アルバイトばかりといういい加減な塾もあるらしいので注意が必要。

 

家庭教師

ベテラン教師もいるが、なかなか見つけられない。有名大学の学生が主体で当たり外れがある。 ただ志望校出身の学生だと学校の生の情報が得られる。費用の相場は時給2,000円~3,000円と決して安くはない。

大手の塾に通いながら個人塾・個別指導塾・家庭教師で不得意科目を補うという受験生も多く存在する。 

 

出典: All About

 

 


「大手進学塾」「個人塾」のメリット&デメリット

大手進学塾とは、全国規模で展開する大手予備校や地元エリアで数箇所の塾・予備校を展開する形態などを指します。

一方の個人塾・地域塾は、1つの拠点で、塾長と数人の先生で交代に指導する形式であることが多いです。

 

大手進学塾

【メリット】

・指導方法や進路指導データに十分なノウハウがある

・通学に便利な場所

・安定感がある

 

【デメリット】

・塾のカリキュラムにペースを合わせなければならない

・優秀な講師は上位クラスに集中しがち

・成績順でクラス分けがなされ、特にクラス数が多いと下位クラスは劣等感を抱きやすい

 

全国規模の大手塾の場合、入試に関する情報が豊富でノウハウの蓄積があります。長年にわたり出題傾向・対策などの研究がなされ、それに基づいた学習カリキュラムが提供されるため安心感があります。

一方で、1クラス20名以上の規模で行われ、クラスの数も多くあるので、一人一人の面倒見や手厚さでは物足りない部分があるかもしれません。

 

個人塾・地域塾

【メリット】

・先生の目が届きやすく、その子に合った指導が受けられる

・進路相談がしやすい

・学習の個別指導も受けやすい

 

【デメリット】

・担当の先生の力量によるところが大きい

・吟味して選ぶと遠方であることも

・設備・環境面が大手進学塾ほど整っていないことが多い

 

一方、小規模な塾では、その分一人一人の面倒見が良く、先生と生徒との良い信頼関係が築けることが最大のメリットです。大手進学塾に比べると情報やノウハウに欠けている部分もありますが、地域の進学先については多くの情報を持っていることも多いです。

 

指導については先生の力量による部分が多いため、相性をよく吟味してから選ぶ必要があります。また名物先生がいる遠方の塾を選んでしまうと、通塾の時間が負担になることも。駅から1本入った場所や住宅街にあるので、交通という面ではあまり良くないこともあります。

 

お子さんの成績や理解力、集団の中で力を発揮できるのか、手厚い指導で伸びるのかを吟味し、お子さんに合った塾を探してみてくださいね。

 

出典: ハピマミ

 

 


 

このサイトは、

「できるだけ最短で、大手進学塾での成績をアップするための情報をお伝える」

ために立ち上げました。

主任相談員として、様々な塾や家庭教師、個別指導のプロ講師たちが、成績を最短で上げるための方法やちょっとしたコツを教えて下さいます。

 

「同じ塾に通って」

「同じカリキュラムの」

「同じ授業を」

「同じ先生から受けて」

「同じテストを受けている」

のに、

「なぜかうちの子だけ成績が伸びない...」

「ライバルはどんどんクラスを上げているのに...」

 

と悩んでいらっしゃいませんか?

 

 

悩んだ末に...

「私の育て方が悪かったんじゃないか?」

「うちの子は、能力がないんじゃないか?」

と、悩んでいらっしゃる方は本当に多いのです。

 

結論から申し上げます。

 

成績が上がらないのは、塾の使い方を知らないからです。

 

お母さんお父さんの育て方が悪いわけではありません。

まして、お子さんに能力がないわけでもありません。 

 

勉強ができるようになるには、生まれ持った天賦の才能は一切必要がない。

 

 

これは紛れもない事実です。

周りを見渡してください。 

優秀なパパと優秀なママだから、お子さんも絶対に優秀であるとはいえないでしょう?

逆もまたしかりです。

 

 

中学受験はテクニックです。 

成績優秀なお子さんやお母さん、お父さんは、塾をうまく使う方法を知っています。

 

「やり方を知らないがために余計な苦労をしている」

ことや、

「当たり前だと思いこんでいる常識が実際と違っている」

ことが多いのです。

正しい知識を身につけて、ぐんぐん成績を伸ばしましょう。

 

そして、志望校に合格する喜びを、ぜひともお子さんと一緒に体験して下さい。

 

 

このサイトが、たくさんの人が巻き込まれている

『中学受験=しんどくてあたり前』

というありがちなシナリオから一歩先へ抜けだして、成績を上げることを楽しめる一助となることを願ってやみません。

 

出典: 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』